2017/05/07 (日) 13:24:28

アーバンフォーククラブ

楽しいことはどこかに書き起こして残しておきたい。
言葉にしてしまったら、出来事や情感は、少ない語彙の言葉の枠内におさめられてしまい、具体的になるどころか、下手をすればその文章から想像や思い起こしが膨らまなくなってしまうんじゃないかとも思う。
それでも時間が経てばこんなことがあったのか、と言葉の周りにある背景が浮かんでくるかもしれない。
新鮮なうちに早く書き残しておきたいところだ。
けど時間のかかる作業だから、楽しかったその日はその気持ちのみ噛み締めて、明日の体力のためにとりあえず寝よう…とかやっていた日々だった。
今は、一段落したからこの気持ちを持ったまま書けるだけ書く寝不足の昼。


5月6日

ジャムフェス出演2日目。
今日のクララズはスタジオライブ。
ネットで知って好きになってCDを買ってよく聴いてるぐらい好きな
インディーのミュージシャンらが出演した。
いつか会いたいけどいつ会えるんだろう、と思っていたからよかった。
みんな蓋を開けてみれば、
音源よりもライブが更に良かったり、芸人級のしゃべりだったり、非常に謙虚だったり礼儀正しかったり、
まぁもう会ってみないとわからんもんだ。

三重県のHoSoVoSo、その中の一人である。。
田園風景を思わせる楽曲をつくりだす彼は一体どんな人物なのかと観たら
とても良い塩梅のポイズンを含んでいて、話しているとどの仕草からもギャグを放出しているようで、油断ならない人物だった。これは決して悪口ではない。
自身のグッズであるパーカーには「Urban City Boys n Girls」と書かれており
それが一層、彼の楽曲の特徴とのギャップを深くしていて、ユニークなのだ。
こちとら今日は甲子園球場のキャップをかぶって来てみたのだが、彼と帽子を交換してみれば、それぞれ似合い過ぎて自然に馴染んでしまい、キャップの返却をしばらく忘れてしまうぐらいだった。
そんなことよりライブだけど、CDとはまた違った歌の良さがあって、
30分間とは思えない濃さを感じた。

先日の企画ライブで出てくだすったHeatMiser、初めて一人バージョン観た。
ビックスターとかのカバーを歌っていた。
全楽曲の歌詞・タイトルは英語なのだけれど、それを邦タイトルで紹介しているところがよかった。
今回はMCを多めに聞けて、新しい一面をみれた。
9帖の小さなスタジオライブではお客さんとの距離が近く、出演者がMCするとお客さんと普通に会話しているようになってしまう様も、このサイズだからこそ生まれる独特の雰囲気である。

同じく、先日の企画ライブに出演のKailiosのメンバーであり、昨日一緒に共演したcolmのメンバーでもあるチルコさんもソロで出演していた。
前にも大阪で聴けたけど、ルーパーを使って編み出す音楽は、今の時刻が昼間だということを忘れさせる雰囲気があった。お客さんがどんどん増えてゆき、離れなかった。

ひとりバレーボウイズは大阪のバレーボウイズというバンドの一人バージョンであるが
飛び入りで、たけとんぼ(東京で活動している若きフォークグループ)の平松君が乱入し、
見事なコーラスワークとギターが加わって
"ふたりバレーボウイズ"の誕生を観ることができた。




お腹が空いてしまったから、クララズのサポートメンバーを差し置いて、出演の終った一部の出演者たちとお昼ご飯を食べに行くことになった。
ご飯に行くのは大変嬉しい。
しかし、半数の人が会ったばかりであり価値観がまだ知れてない仲である。
ここには滋賀からはるばる来たチルコはんや、三重県から来たHoSoVoSoさんが居る…
チェーン店しか見当たらないこの周辺で
彼らを「遠征はやっぱりええな!」と思わせるには、どこを選択することがベターなのか。。


全国で活躍しているYAYOI軒が選ばれた。

東京勢「ごめんなんかもっと東京ならではのディープな店とか行ってみたくならない?」
HoSo「大丈夫です、ぼく遠征とかではどこに行っても絶対Mック行くんですよ。」

それならよかった。

ヤヨイ拳で楽しく腹を満たしていると、
クララズのほかのメンバーから連絡が入った。

「マリエールに居るんだけど来ないか?」

テーブルの向かい側に平松くんがコーヒーカップを前に座っている写真と共に送られてきた。
私が去年から気になっていた喫茶店で、フォーキーな平松君と時間をつぶしていることがわりかし羨ましく思ったが、こっちもこっちで会話のひとつひとつに逐一笑っているぐらい良い時間をすごしているので、対抗してこの場に居る6名を自撮りで写真におさめ、自慢するようにメンバーに送り返した。


店を出て、皆でまたライブ会場に戻ったが、
クララズメンバーが「食後にどうぞ」と喫茶店へ促すもので、仕方ないなぁ呼ばれたからには、と私だけマリエールに向かうことにした。
そうしたらいつの間にか
「わたしも」
「私も」
「僕も」
どうぞどうぞとばかりに、さっきのみんなも一緒に同行してくだすった。
そうだよね!よかった!
遠征組にチェーン店以外の店を知ってもらえる。
「どやぁ、ここが新宿の喫茶店、マリエールやぁ」と東京案内人ぶれる。

休日のマリエールには、+5人座れる余裕があった。
この店を一人で切り盛りしているマダムが、席ポジションにおたおたしている我々を見て、
「そんなに縮こまって固まらないで、このテーブルも広々と使いなさいよ。ほら、あなたはここ。あなたここ。そんでみんなで向き合えばいいじゃない。はい、何飲む?」
と、友達んちのお母さんのように振る舞われるがまま
我々はそれぞれの適切な位置に配置された。

コーヒー、紅茶、りんごジュース。
10人近くミュージシャンが集まっているけれど、ギャーギャーしない昼の良い時間が流れた。
気分は、まるで上流階級の集会である。
サロン、サミット、会合。
このあと本番があるとは思えないゆるみだった。


スタジオライブが後半にさしかかり熱量を増して、企画者の田代さんも「やばいぞ」と高揚している様子だった。
この田代企画は3日間行われており
今日がその最終日だったのだ。

クララズやった。
お客さんが入った状態で、出番まで時間が余っていたから「0曲目やってくださいよ。」と指示があり
プレプレステージとプレステージをやった。
そこから、慣れたメンバーでの3ピースクララズのセットを披露した。
終わってしまった。
同時刻にたくさんのバンドが各場所で出演している中、9帖のこの場所へクララズを観てくださったみなさま、ありがとうございました。
そして仕掛人である田代さん、ありがとうございました。



みんなで缶ビールを開けて適当にほのぼの打ち上がっていて、明日も予定があるし、ほどほどのところで帰るつもりでいた。
ところが、終電が爆発したあとの時間帯に出演する台風クラブを観ちゃうか!
という流れになり、それも良いなと思った。
どこかの飲み屋で時間をつぶすことになった。


クララズ、HeatMiser磯尾さん、チルコさんを、飛び入り平松君が引率した。
ゴールデン街の一点の店に辿り着いた。
人生初ゴールデン街の夜だ!!!!!!!
ずっとアーバンな地で生息している私が興奮した。
そのあまり、なにかの拍子にスマホを落としてしまい、ついに画面にヒビが入ってしまった…

店のママさんの、体に沁みるような美味しい惣菜をむしゃむしゃ食べ、ビールをつぎ、店に置いてあったギターでフォーククラブ(JAMFEF 2017 -NEO-)が勝手に始まった。
加藤和彦、南こうせつ、The Band、ニールヤング…
ママさんが、そのほか昭和歌謡を次々にリクエストしてくる。
平松君が、それにどんどんお答えして流暢なスリーフィンガーピッキングで歌うのだが、
本当に彼は今年大学を卒業したばかりの22歳なのだろうか?
これから彼のことは、
昭和からタイムスリップしてきて2010年代を覗きに来たっきり、面白過ぎて戻ってこれなくなった人間と見ることにする。
そうすれば合点がいく。

なんの話をしていたか忘れてしまったけど全体の雰囲気が佳境に入ってしまって
台風クラブの時間はとうに過ぎてしまった。
台風クラブは次、いつ観れるかな…
でもここで過ごしているのも、今日この今しかなかった。
寺山修司のお面が貼ってある窓際からは、ゴールデン街がだんだん青から白になっていく様を見れた。
あっという間に明日になった。



思えば、HeatMiser磯尾さんやチルコさんとこの連休で何度か共演できたのも、
企画者はなんの内輪感も持たずしてオファーをくだすったのだから
たまたまこうなったことである。
会って一年も経っちゃいないのに、この数日間で昼から明け方まで過ごせるようなアレになるとは…
新宿のどこかの通りで分岐し、みんなそれぞれの星に帰っていった。
また会うはずだ!

 
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