2017/09/15 (金) 13:52:51

あたいの夏休み 金沢編

8月25日
蒸し暑い東京を夜行バスで発った。
遅れてやってきた夏休みに、夏のしっぽをつかむため。

8月26日
金沢駅に到着。
ライブを観るためにやって来た。
金沢駅は大きくて、わかりやすくて、かっこよくて、立派な駅舎だ。
この駅からは、福井にも富山にも大阪にも名古屋にも行ける。
JRの電光掲示板の行き先表示を見て夢が膨らんだ。


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喫茶店かどこかでモーニングをしようと決めていたのだが、現地に着いてから気分が変わった。
お米かうどんが食べたい。
駅をほっつき歩いて目に飛び込んで来たのは、全国的に活躍する牛丼チェーン店の「しらす丼」だった。
まさか、金沢限定メニューなのか!?とほのかに期待したけど錯覚だった。
それでも構わないぐらい、既に頭の中がしらす丼になっていたから、気がつけばカウンターに座って大量のしらすたちをかっこんでいた。


早速、有名な市場を目指した。
金沢市に降り注ぐ太陽の光が上から照りつけ、建物、地面からもその粒子が反射する。
連日ぱっとしない天気の東京で過ごしてきて、
こんなカンカンに眩しいところに出るのは久しぶりに感じた。
旅目的地を決めても、途中の道で魅力的な看板や建物を見つけては、まじまじと見つめたり写真を撮ったりして、なかなか前へ進めない。
そこが面白い。



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市場の近くのブックカフェに入った。
立ち読みだけするつもりが、
朝にちょうど良い、落ち着いたテンションの店主のお兄さんが「食べ物も美味しいですよ」と席へ促したんで
梅ジュースを飲んだ。


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実は東京からも仲間が来ていて、彼らは前日に到着していた。
SNSで私の到着を知った彼らは、「すぐそちらへ行きます」と発信した。
なぜだか"本当に来やしないだろう"と思っていたから「ちょっと近くのブックカフェで休んでいます」と、店名も言わず知らせた。
…本当にやって来た。
私が雑誌を夢中で読んでいるときに、彼らはガラス越しにしばらくその様子を見ていた。
ずっと気づかず、ふと窓に目を向けたときに、やんちゃな凸凹コンビが見えたのだ。
あいつら、いつから私の姿を観察していたんだ。
驚いて店の扉をあける。

「おい君たち、ほんとに来るとは思わなかった!なんでここわかったの?」
「市場の近くのブックカフェと言えばここしかないと思って」
「へぇ〜。まぁ入りなよ。」

自分の店であるかのように誘導した。
青年ひらまつ君はかえるのピョン吉Tシャツ、青年きむりんはピョン吉と似た配色のなんかよくわからないキャラのポロシャツを着ている。
知らぬ土地である金沢で、東京の強烈キャラと合流したのは不思議な感じだった。
いずれ合流することはわかっていたのに、状況がうまく飲み込めない。

スローな雰囲気のカフェで、
昨日彼らが夜の金沢を満喫した話を聞いた。
我々が金沢の海鮮だとかカレーってどんなんだとか話していると、店主が話に入った。

「金沢カレーって言ってもね、これという特徴はないんですよ。店によって違いますね。」
「そうなんですか。」
「海鮮丼もね、みんな石川県産のを使っているとは限らないです。お寿司やさんとかはこのへんの産地だと思いますけど」

観光客オーラをキラキラにまとっている我々に、店主は冷静に、地元の人が知っている事実を教えてくれた。
北陸新幹線開通後、観光客の増加により「金沢○○」と謳う店も増加しただろう。
店主がもともと金沢の者かは知らないが…
このお店がいつから出来たのかは知らないが…


そんな情報を仕入れたまま、近江町市場にログインした。
いきなり魚屋さんや青果店がずらあっと並んでおり活気を感じた。
早速、入り口からすぐの店にある
どじょうの蒲焼きに着目。

「大分県産120円、国産100円とあるけど、なんだろうね。」
「養殖と天然の違い?」
「食べ比べしよう。すみません!これとこれを、一本ずつください。」
「…いいけど、、一本ずつでなにするん?」
「どう違うのか、食べ比べしようと思って。」
「たぶん、わからんと思うよ。」
「わからんでしょうね。」

言いながら、店の親父はしぶしぶと蒲焼きを出した。
なぜ一本の値段を表記してあるのに、一本ずつでは面白くないのか。
立地的には市場の初心者が食いつきそうな場所にある店なのに、素人にはわからないものを、なぜ2種類並べて売るのか。
同じ買い方をする観光客は絶対に多く居るはずだ。
少し離れたところで、店の親父に背を向けて蒲焼きを食べた。

「うん、確かに、わからん。」
「わからんけど…美味いね。」
「なんで2種類置いてあんだろう。っていうかこれは、怒られた感じだな。なんでだ。」
「美味いのになあ。」

串をポイッと返して私たちは前に進んだ。
なんやかんやあっても蒲焼きは美味しかったし、歩けば新しい物が目に入るので、キラキラした気持ちはそんなもんでへし折れることはなかった。


年配女性ターゲットの衣料品店をひやかしたり、
ウシとかバナナとか名前のついた駐車場行きのエレベーターに乗ったり、
ひらまつ君に100円の恋みくじをやらせたり、
子どもにまぎれて美しい氷柱に手を添えたりした。


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昨日、2人はこの市場で牡蠣を食べたり、飲み屋でベロベロに酔っぱらって町を歩いたそうな。
そんな彼らが昨日牡蠣を食べたという魚屋さんの前に立ち止まる。
でっかい牡蠣は、700〜1800円までのものがあって、大きさに値段が比例する。

愛嬌の良い店のおじちゃんおばちゃんが、どうぞ牡蠣いかがですか、と誘う。
ここに来たからには!と私も食べたくなって、3人で店の前のテーブルに腰かけた。

「はいどうぞ、ポン酢がおすすめ。」

ハンバーグ大ぐらいのでっかい牡蠣が皿に3つ。
「インスタ映えインスタ映え〜」と牡蠣を被写体に写真を撮っていると、おじちゃんが「写真撮ろうか!」と積極的にiPhoneを預かってくれた。
おじちゃんと言ったけど、年齢はきっとおじいちゃんだ。
撮ってもらった写真を後から見たら、グルメレポ写真みたいなすごく良い集合写真になっていた。
たくさんのお客さんを、たくさんの機器で撮影してきたのだろうな。

テーブルには、ポン酢、レモン、醤油。
こんなサイズの牡蠣は初めて食べたので、なんだか得体の知れないなにかを食べてる感がすごかった。
さっきおばちゃんが「鉄分豊富だよ」と言っていた。
生々しい海の幸が、自分の体の血となってくれるだろう。
殻に残った汁まで飲んだ。牡蠣ありがとう。


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この市場には、それぞれの店に子どもたちが描いた絵が貼り出されていた。
テーマは、おそらく市場で取り扱われているであろう食べ物。
魚、寿司、いちご、Suica、カレー、かき氷…
それらはよくよく見てみるとなかなか大胆な芸術作品が多く、そのままTシャツのデザインにしたり、海外のどっかのミュージシャンが知らずにジャケットに使っていそうなものばかりだった。
私たちはひとつひとつ指さしながら感想を言い合った。
この町のチルドレンは、芸術性に長けているようだ。


ひらまつ君は、今晩この市場にあるライブハウス:メロメロポッチに出演するため、リハーサルへ行った。
きむりんとお昼を食べることにした。
安ウマな寿司や海鮮丼の店はどこもギシっと列ができていた。
迷った末、近くにあった行列のできていない寿司屋に入った。
10貫の寿司にはのどぐろが含まれていた。
私もきむりんも、のどぐろを初めて食べた!
うまいうまいとたいらげているうちに、きむりんに連絡が入った。

「ひらまつさん、もう練習終わったみたいですよ。」
「早っ。一時間も経ってないんじゃない。」
「で、なんかうちらが入った店の前で待ってるそうです。お店に列ができてるそうです。」

会計を済ませ店を出ると、本当に正面にたくさんの人が並んでいた。
出待ちか!食べ終わった客の。

歩くと、今日出演するKailios(京都)のみんなに会った。
ひゃあ〜嬉しい!!
さっきまで、メンバーのチルコさんと、自分らの食べている物の写真を送りつけ合っていたんだ。
知らない土地で知ってる人に会うの、
なんでこんなに特別感あるんだろう。


3人で市場を出て通りを歩くと、かなり雰囲気のある古い建物が現れたりした。
神社に着くと縁日で、境内に屋台が並んでいた。
暑いからかき氷を食べた。
蝉が鳴いている!蜂が飛んで来る!大きな木の下で腰をかけて冷たい物を食べている!
夏だ…最高。


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買いたいお土産があって、二人がその店へ連れていってくれた。
あすなろの木を彫って作った作品を売っている、おじいさん職人のお店だ。
目当てのフクロウのキーホルダーはすぐに見つかった。
置物、髪飾り、キーホルダーがたくさんあって、動物や人の顔の形をしたものが多い。

「あすなろの木の枝を折ってみたら、たまたま人の横顔に見えて、そこから作った。」

自然の形からインスパイアされて出来た作品たちだったのだ。
そもそも、「あすなろ」というのは植物の名前であることを私は知らなかった。
作品とおじいさんの顔は少し似ている気がした。
店に入る前に置いたかき氷が、出る頃には個体じゃなくてシロップと化していた。



今晩はこの近江町市場にあるライブハウス、メロメロポッチで
ノンブラリのレコ初ライブがある。
大好きなKailios(京都)や、HoSoVoSo(三重)や、そのほかずっと気になっていた人たちのステージを観ることができる。
明るい時間をこんなに満喫して、夜はどうなってしまうのか。


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→あたいの夏休み2 金沢 メロポチ編

 
 
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