2018/03/11 (日) 18:10:55

3月の京都

3月4日

夜行バスで東京駅から京都駅に着いたのは朝の5:30だった。
まだ太陽の気配が薄い暗さの中、明かりのついていない京都タワーが印象的だった。
私が今まで見たことのない京都タワーの姿だった。


地下の紙コップ自販機でホットココアを買って温まる。
寒さに耐えながら、市バスを待った。
三条に到着するなり、朝食にするか、仮眠をするか考えながら彷徨い歩いた。
普段なら、朝早かろうが喫茶店なりなんなり探してこの身でくまなく京都っぽさに浸ろうとするのだが
全国で活躍している寝カフェチェーン店で仮眠をとることに決めた。
夜行バスでの眠りは充分なものではなかったし、
なんにしても今日は一日が長くなるはずで、
大事な大事な、ライブの日だからである!
(これをライブで話したら梅湯案が出てきた。次回はそうしよう)

「三条 ネカフェ」で調べると、2件くらいネットカフェが存在していることがわかった。
うち1件は、HPで「四条に移転しました!」と書いてあり、
もう1件の場所に行ってみると、貼り紙が見えた。
「四条に移転しました!」
この街からネカフェは消えてしまったらしい。
よく三条のライブハウスに出演したあとネカフェに泊まっているイメージがある広島のミュージシャンが友達に居るので、今度彼に会ったらそれについて情報を共有したいと思う。
なんでだと思う、わかんない、で終わる気がする。


まだ店が起きていない朝の繁華街は、静かなだけに、そして空気が澄んでいるからか、
シンプルに汚さが引き立つ。
雑居ビルの雑然感とか、ゴミとか。
早朝の渋谷を歩くと特に思う。
繁華街の雑然が見られるのは明るい昼でもない、酔っぱらいが歩く夜でもない、人気の少ない早朝だ。
渋谷ほどじゃないけれど、なんだ京都にもしっかり汚い場所があるではないか、と自分は何様でもないが謎の親近感が湧いた。



四条のネカフェに入って、
アイホンと我が身のバッテリーをチャージすべく
とりあえず懐かしいからと手に取った『きまぐれオレンジロード』を3ページくらいだけ読んでから寝た。


外の世界に出た頃、ようやく街に動きが出てきた。
通り沿いに20代の客層を中心とした長蛇の列が見える。
列の始まりを見つけ出すのにしばらくかかったくらいだが
どうやら洋食屋さんの開店待ちらしい。
なんやなんやと思って自分もセルフうどんチェーン店に辿り着けば
そこでも開店を待つ人々が居て、自分も並ぶことになった。
○亀製麺で並んだのは、人生で初めてだった。
1分後にはお店が開き、釜玉うどんを頼む。
店員さんの「卵まぜてよろしいですか〜?」のイントネーションでようやく関西を感じた。


三条の鴨川沿いに腰を下ろした。
お日様が照っていて最高に気持ちが良い。
ふたつの拳を午前の空に突き出して、思いっきり背伸びした。
これは街中ではできない。する気にもならない。
鴨川には派手な色のランニングウェアが行き交い、
青年がときどき奇声に近い声を発しながらギターを弾き続けている。
開放的な川だから出来ることである。

インスタグラムにて、鴨川での様子を世界に発信した。
なんと、大阪のドラマー:ハマメグがたまたま京都に行く用事があり、会いに来てくれることになった…!
川で叫びたくなった。
私は、近くのホホホ座で彼女を待つことにした。
こういうのは大抵そわそわするものだけど、立ち読みし始めた本が興味深く、すっかり夢中になってしまった。
開店したばかりの静かで小さな店内に人が入ってきた。
バッキバキに60'sっぽいサングラスかけた女性が私に挨拶する。
ファッションリーダー、ハマメグの参上。
夢中になっていた本から視線をあげたときに
店の雰囲気と大いなるギャップのある格好をした友人が入ってきて
午前のボーッとした頭で情報処理できなさすぎて大笑いしたかった。
彼女の振り切ったファッションが私は大好きで、
いつも見るのが楽しみなのだ。
今回も裏切らなかった。最高…
あと、街にあるナイスなタイポグラフィが好きな、マニアックな仲間でもある。

30分くらい立ち話してから
もうお互いの行かなきゃいけない時間になってしまった。
こんなちょっとしか時間ないのにわざわざ歩いて来てくれたのが嬉しかった。




いざ二条、烏丸御池、京都ライブハウスnano。
大阪のSSWてらさん、東京の楽しいこと大好きブッカーかたしょさんの企画ライブで、
それを手伝っている大阪のはづきちが
私を今日のイベントに呼んでくれた。
nanoのもぐらさんも、私が一年前に初めてnanoに出演したことを覚えていた。
初めて顔を会わせる出演者が多いのに
企画の彼らを軸に安心感とお楽しみ感があった。


nanoは14周年を迎えた月間で、大きなポスターも作成されている。
そこに自分の名前が書いてあるのが嬉しかった。
今日一緒に出演したのは
Ribet Towns、てら、No Buses、いちやなぎ、CANDY、清水煩悩、SonoSheet、either、DJかたしょ(敬称略)で
京都、大阪、宇都宮、東京から集結していた。
ライブは14時から始まり、
9組ボリューム満点だなぁ〜と思ったけれど
自分が出演者だからかもしれないが、「長い」とは感じなかった。
弾き語り勢が強くて、あたい心配になったけれど
良い雰囲気で、MC含めた全体、やりやすかった。


特に、No Beses結構好きだった。
下北沢でめちゃめちゃライブやってるし名前よく見るのに私は京都で初めて知り合った。
お洒落で音楽もかっこいいのに、話してみれば謙虚で、わからないけど、そういうの奥ゆかしいな。
Ribet Townsは驚愕の10人編成バンドだった。
アイリッシュなお祭りにはこんな音楽が流れているのでしょうか。
イベントタイトルの『おまつり』のトリに相応しかった。



翌日が月曜日だというのに、
これから車で帰る人や、遅くまで打ち上げに残る人が居て、みんなタフだなと思った。
私は一泊するから良いけれども。

スタッフのミノウラさんが、
カウンターでみんなにトランプマジックを見せていた。
私、前回京都に行ったときも、別の人のトランプマジックを間近で見たんだよな。
どうやら最近、京都でマジック見れる率が高いようだ。


もぐらさんとも熱く話した。
私がここ半年、いや一年近くか、
以前より新しい刺激的な音楽を探しまくる欲が減ったことについて話した。
色々な人にそれを話しては、「あるある、聞かない時期なんてあるよ。」と言われ一旦は安心するのだが
それにしても、とまだ疑問が残っていた。
もぐらさんと話しながら、聞き方というか、選び方が今そういう時期なんだということがわかった。
非常にそれが腑に落ちて、たぶん腹の底から安心した。
もちろん今も、面白い曲が流れていたり、気になるレビューを見つけると聞いてみたりして興味がゼロじゃないけれど、それ以上の興味がなかったら、無理矢理以前のように動いても、自分の中に入るに入らない気がする。
だからこれで良いんだなあ。
そして、一番安心したことは、これは一時的なものに過ぎないということ。
色んな時期を繰り返すということだった。

この時間に食べたサッポロ一番しょうゆ味はとても沁みた。




大阪組のキノコ先生は終電が消えたから、
私が泊まるカプセルホテルで泊まることになった。
私とキノコ先生は、隣同士にカプセルの部屋を割り当てられた。
キノコ先生は早朝(数時間後)には起床してここを発たなくてはいけないから、
私とは出発時間が違う。
おそらくここでさようならなので、
カプセルのカーテンを閉めるときに、
"また会いましょう"的なのを含めて「おやすみなさい」と言った。
カプセルにおさまって、今日のことを思い出したりしながら、高い枕に抵抗もなく寝静まった。
みんな、ありがとう。


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